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執筆者の写真原 桜花

本物対談Vol.6 ITで清掃を変える「リウシス」× クリエイティブ集団「Honmono」

更新日:11月14日



Honmono協会では、「ホンモノの力を結集し、日本を元気にする。」というビジョンのもと、志あるクライアントさまと一緒に、より良い社会を共創することを目指しています。


この度、ホテルの清掃・備品の管理アプリ「HoteKan」のプロモーション映像の制作を行いました。コロナ過でホテル業界も大きな打撃を受けている中、HoteKanを利用するホテル会社は確実に増えています。

今回はHoteKanの事業運営を統括する代表取締役 苅谷 治輝氏とHonmono協会代表の三井所、Honmono協会所属映像クリエイターの山中が対談を行いました。


苅谷 治輝(かりやはるき) 株式会社FRINGE/株式会社エクセルイン/株式会社リウシス 代表取締役


愛知県名古屋市出身。2011年、Web開発会社であるFRINGEを設立。

2014年にエクセルインを事業承継し、2015年に清掃会社のリウシスを設立する。

IT、ホテル、清掃とデジタルとアナログを組み合わせたサービスを模索。



三井所健太郎(みいしょけんたろう)

一般社団法人Honmono協会 代表


福岡県出身。KDDIにて法人向けITコンサルティングを担当後、2019年一般社団法人Honmono協会を設立。ティール型の共創プラットフォームとして「Honmono」を立ち上げ、映像やSNSなどのPR事業からアートやビジネス向けの研修まで数多くのプロジェクトを手がけている。


山中 千尋(やまなかちひろ) 映像クリエイター


東京藝術大学大学院アニメーション専攻に所属しながら、現在はフリーランスとして映像編集、アニメーション、イラストレーションの制作を行う。世の中のために挑戦する人たちを、自身のクリエイティブ力を使い応援したいという思いで活動している。


多様な3業種で起業された背景


三井所 現在、3つの会社を運営されている苅谷さんですが、まずはそれぞれの会社の分野について教えて頂いても良いでしょうか?


苅谷さん はい。

現在3社を運営しておりまして、「FRINGE」がWeb/システム開発事業、「エクセルイン」がホテルの事業運営、「リウシス」がホテルの専門清掃/設備管理ですね。

※(株)敬称略


三井所 多様な事業バリエーションですよね。

3社は同時に立ち上げられたんですか?


苅谷さん いえ。

時系列的には会社員として勤めていた経営コンサル会社を辞めた後に、FRINGEを立ち上げました。その後に実家からエクセルインの事業運営を引き継ぎ、リウシスを立ち上げた流れになります。


三井所 経営コンサルの経験の後に、Webやシステムの開発会社を運営されていたんですね。

意外でした。


苅谷さん

そうなんです。

FRINGEでは自分自身でWEBの制作も請け負ってましたし、それこそ自分で勉強してコードを書いたりしてましたね。

ある程度、クライアント様からもご依頼もいただけるようになった頃には同級生の友人が大手自動車メーカーを辞めてまで参画してくれて。


三井所

すごいですね。



苅谷さん

この友人が本当に優秀で。本格的なシステム開発までこなせるようになりました。


ホテル経営の経験から清掃会社の設立へ


三井所

なるほど。

Webやシステム開発を手がけていたところからホテル経営、そして清掃会社を経営するまでにはどのような経緯があったんでしょうか?


苅谷さん

はい。

実はFRINGEが軌道に乗り出した頃に実家から「ホテルを継いでくれ」と言われました。正式にホテルの運営を引き継ぐことになったのですが、これが予想以上に大変な内部事情で...


三井所

大変、というと?


苅谷さん

実際にホテル運営に携わってみると、社員間の風通しも良くなく、お金の管理もずさんでした。新たな従業員がすぐに辞めていったりと内部体制がボロボロで。清掃についても、清掃スタッフがお客様の備品を誤って損傷しても、何とも思わない状態でした。


三井所

相当に大変な状態から引き継いだんですね。


苅谷さん

はい。

私自身も必死にV字回復施策を打ったのですが、反面、内部からは多くの反発も買いました。


三井所

何かを変えようとすると反発する人たちも出てきますよね。


苅谷さん

そうです。そのような環境の中、一番難しい人的ストレスに悩み続け、結果的に脳梗塞で倒れてしまったんです。


三井所

え、脳梗塞に?

大事には至らなかったんですか?


苅谷さん

おかげさまで大事には至りませんでした。しかしホテルについてはお伝えした内部事情もあり、お客さんの口コミも低く、全てを変えないといけない状態でした。


三井所

なるほど...。そこからどう建て直されたのでしょうか?

ホテルにお邪魔する限り、そう思えないくらいきれいなホテルだと見受けますが...。



苅谷さん

はい、まずは取引先や従業員との関係性を大きく見直しました。

そして地道に関係性を見直す中で、とても信頼できる清掃業者さんに出会いました。

清掃業界では十年以上も携わる「清掃のプロ」とも言える人で、業界からの評判もとても良い方でした。


最初はその方がいるから、その清掃業者に委託しようと考えていたのですが、その方がある事情で所属する清掃会社を辞めなくてはいけなくなりました。


私としてはその方に自社の清掃業務に携わってもらいたいと思い、「それなら、一緒にやらないですか?」と。これはご縁だと思い、自社で清掃運営会社を作りました。


これがまさに株式会社リウシスになります。


三井所

なるほど。

そこでリウシスが立ち上がったんですね。


苅谷さん

そうです。

当時は私自身も東京で不動産クラウドファンディングの会社の取締役を兼任していました。WEB/システム開発も出来る、ホテルも運営している、取り扱っている不動産案件も多数ある。それならば、「清掃運営」もなにかしら良い形につながっていくのではないか?との目論見もありました。


3社以外にも熱田区の活性化など精力的に活動を展開している

名古屋あつたカルタの展示


三井所

確かに。

運営されている3社は異なる分野に見えますが、一つの軸で繋がっているようにも感じます。


結果的にHoteKanはどういった経緯で生み出されたのでしょうか?


苅谷さん

リウシスでは自社のホテルに限らず、他社のホテルの清掃運営についても委託を頂くようになりました。

そして、ホテルの清掃運営に深く関わっているうちに、「デジタル」に出来る部分と「アナログ」で残す部分が見えてきたんです。


三井所

「デジタル」と「アナログ」。

興味深いです。


苅谷さん

はい。

「デジタル」にした方がいい部分が何かというと、まさに清掃管理や在庫/設備管理の部分でした。


これまでは清掃スタッフが口頭で設備の不備をやりとりしていたり、在庫管理が紙ベースとなっていたり。それらによって現場のスタッフの負荷が増え、連携ミスも増えるといったことが問題になっていました。






苅谷さん このアナログ領域をシステム管理できるといいんじゃないか?と考えつき、FRINGEのメンバーにプロトタイプの開発をお願いしました。


三井所

なるほど。自社で清掃運営に取り組んだからこそ見えた課題だったんですね。

にしても、かなり大規模な開発ですよね?


苅谷さん

はい。

のはずなんですが、私と友人の2人のチームで一ヶ月位でプロトタイプを作成してしまって。


三井所

すごい(笑)。

素晴らしい開発力ですね。


苅谷さん

また、自社のエクセルインでホテルを経営していることも有り、システムの検証/改善も直ぐにできました。


「ここが使いづらいよね。」「この部分を直したほうがいいよね?」と

最終的に1年ほど自社で検証と改善を重ねたした後、「これはひょっとするとホテル業界全体にとって、意味のあるプロダクトではないか」と考えました。


そして、「HoteKan」と名付け正式に事業を開始しました。


三井所

自社のホテルで試す土壌が合ったことも強みですよね。



苅谷さん

そうなんです。

実際、他社のホテルの経営者さんとお会いしHoteKanをご紹介する際も「自身でホテルを経営している」ことがもの凄い強みでして。

「なるほどだから、ホテル運営の痒い所が分かっているアプリになっているんですね!」と距離がぐっと近くなるんです。


三井所

なるほど。


苅谷さん

HoteKan自体も営業にはそこまで苦労はしませんでした。

リウシスが清掃運営としてお付き合いのあるホテルに、「HoteKanと言うアプリを作ったのですが、試しに使ってみませんか?」とお話するだけなので。

現在は紹介とクチコミがメインで50施設に使って頂いてます。


三井所

実際にHoteKan導入のホテルからの評価が高いですよね。


苅谷さん

はい。

ありがたいことに継続率はほぼ100%です。実際に私自身がホテルを経営し、現場の清掃員や設備管理の方の声を聞きながら開発をしたことが強みだなと改めて感じています。


備品や修繕の管理担当者だけが扱いやすいアプリで、現場の清掃員にとって使いづらければ定着しません。かといって清掃員の使いやすさだけを求めて、管理画面が見づらかったら本末転倒です。

清掃スタッフの方もHoteKanをスムーズに運用していた。


三井所

確かに。


苅谷さん

現場の声がすぐに届く環境があること。清掃業社としてのノウハウが有ること。それらのニーズをFRINGEが自社開発ですぐに反映できることが、HoteKanの大きな強みだと思います。


三井所

すごいです。

全てが繋がっての「HoteKan」なんですね。


【HoteKanの詳しい機能はこちら】


「HoteKan」PV動画制作の背景


三井所

今回、HonmonoではHoteKanのPV動画を作成させてもらいました。

率直にHonmonoにご依頼を頂いた理由は何か、聞いてもいいでしょうか?


苅谷さん

はい。

正直に申しますとHoteKanの動画を作ろうと思った際、5社程比較検討していました。

その中でHonmonoが最終の検討に残りました。


三井所

そうだったんですね。


苅谷さん

検討に残った理由としてはいくつかあるのですが、一つはHonmonoさんから頂いた最初のご連絡です。よくあるテンプレでのご連絡ではなく、自社や私のことをしっかりと調べてくれていて、率直にこの会社は信頼できるなと感じました。


三井所

嬉しいです。

実は私たちは大量生産や効率重視の制作体制ではなく、少数精鋭でハイクオリティの制作体制を心がけています。


動画制作できる「量」が少ない分、取り組まれるクライアント様の事業や代表の方の想いなどを出来る限り事前に調べ、ご一緒した方がいいのか考えるようにしています。



苅谷さん

なるほど、そういった背景があったんですね。


三井所

はい。ストーカーみたいで申し訳ないです。(笑)


苅谷さん

いえいえ。もう一つ感じたことは、商談のはじめからクリエーターの方に同席して貰ったことにとても安心感を覚えました。


三井所

山中ですね。


山中

ありがとうございます。



苅谷さん

私もFRINGEでクライアント様からのWEBやシステム開発をご依頼頂くので、よくわかるのですが、商談時は予算の要件を確定させるために、「あれはできない、これをやるなら追加費用だ、この予算ならここまで」のような制約の話になりがちです。


三井所

すごく分かります。営業だけだとそうなりますよね。


苅谷さん

はい。

しかし、Honmonoさんは初回の商談からクリエーターの方が同席し、どうやったらHoteKanの魅力が伝わるのか?その為には映像としてどのような表現がいいのかを真剣に考えてくれました。


山中

そう言って頂けると嬉しいです。


三井所

ケースバイケースではありますが、基本的に制作の要件が決まってない時ほど、クリエーターには同席してもらうようにしています。

映像は営業ではなく、クリエーターが作ります。

クリエーターが何となく営業から言われて何となく作る映像よりも、お客様と直接お話し、納得して作るものでは映像への「魂」の入り方が違う気がしているんです。


苅谷さん

なるほど。そういうことですね。


三井所

はい。

ただ私があまりにも制約をつけないので、クリエーターから「三井所さんこれ予算足りないんですけど、どうしてくれるんですか!」って怒られることもあるのですが。(笑)


山中

今回は言ってないです!


三井所

苅谷さんがご理解いただける方だったので。


苅谷さん

ありがとうございます。確かに制約も大事ですが、目的は良い映像を作ることなので、信頼感を持って制作を進めることができました。


三井所

ありがとうございます。

実際の制作過程においてはいかがでしたでしょうか?

依頼中に感じたこともあれば是非教えて下さい。


苅谷さん

総合的に非常に満足しています。

動画に関してもよくこの短時間でこれだけのクオリティのものを。と感動してますね。


依頼している最中でもディレクションに関しては不安などはありませんでした。ただ、私自身も動画制作自体が初めてだったので、スケジュールに関して不安を覚えたのは事実です。


山中

確かに構成確定までにお時間を頂きました。


苅谷さん

構成を決めるまでに1ヶ月間くらいかかった記憶があり、

その際に実は少し心配だったんです。「構成にこれだけ時間がかかったら、納品まではもっと時間がかかるんじゃないか?」と。


ただ、その後の絵コンテをもらえた時点からはとてもスムーズで、しっかりと納期に間に合わせることが出来ました。


三井所

確かに。

映像制作は絵コンテ確定まではイメージが湧かないので不安ですよね。不安を解消できるよう、コミュニケーションの取り方含め改善していきたいと思います。


山中さんとしてはここを工夫した。とか難しかった!という部分はありますか?


山中

そうですね。「ホテルの清掃/設備」という普段の生活ではイメージしづらい裏側の問題をどうわかりやすくイメージさせるか、を工夫しました。



苅谷さん

確かに。

普段生活をしていて、その問題を認識するシーンはないですもんね。


山中

はい。

私自身が体験したことのない問題を、ユーザー目線で映像にどう落とし込んでいくのか、最初は苦労したことを覚えています。


その時に苅谷さんから事前にイメージできる資料をいただいたり、構成時に的確にアドバイスを頂けたことがとても助かりました。


苅谷さん

こちらとしても構成段階で、ラフコンテを共有してきてくれたことが大きかったです。制作の初期段階で「この部分はニュアンス違います」と具体的にお伝えできたことはお互いにとってプラスだったと。


山中

はい。

苅谷さんが制作側の気持ちをわかってくださってるからこそ、途中で方向に迷わずに安心して取り組むことができました。


苅谷さん

こちらこそです。


三井所

最後にはなりますが、HoteKanの今後の展望を教えて下さい。


苅谷さん

はい。

国内外のホテルや様々な不動産にHoteKanを活用頂き、アナログな不動産管理がより良くなればいいなと思っています。ご利用施設を増やしていくためにも上場を目指すことも視野に入れています。


ただ、それは上場したいから!という想いよりは今まで支えてくれた仲間のため、という想いが強いです。


何もない中で大手自動車メーカを辞めて当社に参画してくれたり、清掃会社を辞めて当社に加わってくれたり、多くの人の支えがあってここまで来れました。上場することで、仲間孝行になるかも。と真剣に考えています。


三井所

素晴らしい想いですね。

苅谷さん自身としては今後の抱負などはありますか?


苅谷さん

そうですね。

今までの人生も目の前のことを一生懸命取り組んだ結果、道が開いたことが多かったです。もちろん、その時々に来るチャンスには挑戦できる体制は整えつつも、目の前の問題の解決に泥臭く動いていく気持ちは忘れないようにしたいです。


三井所

結果的にそれが良い方向に繋がっていくんですね。

苅谷さん、そして仲間の方々、HoteKanの更なる飛躍を心から楽しみにしています。本日はありがとうございました!


苅谷さん

ありがとうございました。





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